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「高橋睦郎『美しかりしわれらがヘレン』を読む」


戯曲を読むシリーズ

「性の異端を読む」

企画・主催/キューピー

日本の近現代戯曲を声に出して読み、話します。「クィア演劇」(ケイト・ボーンスタイン)と「男色演劇史」(堂本正樹)とが重なるところ(あるいはその周辺)に歴史はありうるか。


高橋睦郎『美しかりしわれらがヘレン』を読む

便所の大殿堂は世界じゅうのおかまたちのバチカン広場、国際連合ビルなのでございますわ。おかまたちのモラル、化粧法、最新のモード、世界じゅうのおかまたちの縄張り、客のひきかた、それらは世界各国から集った名誉ある代議員たちによって匂いの間で審議されます。また、菊座の間では、おかま国家の存立問題、おかまの労働条件、将来のビジョン、おかま世界と娑婆世界の平和共存は可能かなどが、電子計算機とぼう大な資料によって研究されております。

テキスト

高橋睦郎「美しかりしわれらがヘレン」(『南北』1967.3、『日本芸能独断』大和書房1972)

日時

2024.05.03(金) 15:00-18:00

場所

路地と人(東京都千代田区神田三崎町2-15-9 木暮ビル2F)

参加費

500円程度(予定)

申込・連絡先

下記アドレスに「氏名・当日の連絡先」を明記のうえ、ご連絡ください。

またテキストの入手が難しければ、その旨お知らせください。

qp.joho@gmail.com

備考

  • テキストの印刷等は各自で行い、当日持参すること。
  • 事前に座談会「クィア演劇史は可能か」hqtj22123.pdf を読むこと。


これまで

2023.09.22 堂本正樹『大東亜戦争はおしまい』(『新劇』1970.3)を読む@路地と人

「これは私の中にある「大東亜戦争」であって、我々の世代の証言である。〔……〕この戯曲の主人公はボクとピンカートンだが、二人とも後半の責め場に力を集中すべきだ。何故なら、そこに受難はあり、日本なるものの実相があるのだから。」(堂本正樹「後記」『大東亜戦争はおしまい』)

プッチーニの『蝶々夫人』を日本で日本人が上演することの歪みが、戦後日本のナショナリズムと男色(ゲイ・アイデンティティ)の問題として翻案されていたこと。戯曲が発表された同じ年に三島由紀夫が割腹自殺をしていること。

「うつろひやすい人間の肉体が、死を前に開顕する絶頂の美しさは、夢想をたえず終末観へ向って惹き寄せる。その一瞬には、思想も哲学も、政治も論理も、それ本来の相対性を失って、絶対の光りの反映を浴びるであらう。〔……〕思ふに堂本氏が、真の演劇的瞬間と考へるものは、このやうなものであり、このクライマックスへ向って、すべてが、(時には劇的構造すらが)、犠牲にされ、融かし込まれてしまふのである。」(三島由紀夫「序」『堂本正樹戯曲集 菊と刀』思潮社、1970)

「死という、すべての人間の上に降りてくる自然、最も凡俗な真理を騙し、裏返し、次の世への扉を、異った人格として突き破るには、演技人としての完成しかない。そして実人生の未熟な演技者の貧しい持ち札は、舞台人がけっして実行しえない、真の死という切り札によって、即座に勝ち札に入れ替る。このトリックこそ、演劇にのみ可能なドンデン返しではなかったか。」(堂本正樹「三島由紀夫最後の「劇」」)

2023.07.07 東郷健『男色受難史』を読む(企画/関根信一、飛田ニケ)@日曜喫茶青松

2022.12.03 座談会「クィア演劇史は可能か 劇を書く、抵抗を読む(欲望)」hqtj22123.pdf@室伏鴻アーカイブカフェShy



by rojitohito | 2024-04-15 13:21

JR水道橋駅のうら路地にある古い建物の2階で展示や催しを行う「路地と人」のサイトです


by rojitohito