利根川友理  ドッジボール───スローモーション若しくは中座

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[会期]2010年11月15日(月)~11月28日(日)
[時間]13時~19時
[休日]毎週水曜日
[会場]路地と人
     東京都千代田区神田神保町1-14英光ビル2階
     090-9953-8770(言水)
[交通]地下鉄「神保町」駅A5出口より徒歩2分

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「ドッジボール──スローモーション若しくは中座」


寄せ。返し、寄せ。返し、
波の間を球が行き交う。
やがて、
その波も散り散りになり、
球はだんだんに大きさを増していく。
そして、
 遊びの終わり。

 ドッジボールはそのルールからして、爽快なまでに単純明快な球技である。
このゲームでは、1身をかわす(≒dodge)技術、2ボールをキャッチする技術、3狙いどおりにボールを投げる技術(そもそもの狙いが的外れでは論外)、この3つの技術をいかに発揮するかが生き残りにかかってくる。小学生など低年齢では、体力の勝る者がこの3つとも兼ね備えている場合も多いが、いずれにしろ3の技術が無いことには勝ち様がない。
 ドッジボールも数十年ご無沙汰していて、遠い過去の話になってしまうが、わたしは足が遅かったにもかかわらず、1の技術だけは備えた子供だった。ただの怖がりだったのかもしれない。そういう子供では、たとえ運良く内野の最後のひとりになっても返す球がない。わたしがひとり内野に残った時点でこちらのチームの負けはほぼ確定なのである。わたしはこの「返す球がない」事態を数十年経っても忘れられないでいる。それはずっとネガティブな事柄の象徴として記憶に残ってきたのだが、長い間それを心にかけ続けているうちに徐々に捉え方が変わってきている。今は、「返す球がない事態」を、否定的に捉えるのでもなく、また一転して肯定するのでもなく、プラスマイナスの指標から離してもっと拡大して見つめてみたい気がしている。ドッジボールは、単純かつ複雑なゲーム。

遊びは続いていた。
波の水滴に戻る。

Aug.2010 利根川友理

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○ドッジボールの発祥(日本ドッジボール協会公式サイトより引用)
発祥は英国という説もありますが、現在親しまれているドッジボールの原型は1900?40年頃であるとされています。この頃のドッジボールは「デッドボール」と呼ばれ、円形のコートに攻撃組と防御組の2組に別れた複数名によるゲームで、攻撃組の者はボールを防御組の者に当てて、これをデッドとしました。この際、防御組にはキャッチが認められておらず、飛んでくるボールから身をかわすだけでした。

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利根川友理 略歴

1964 埼玉県に生まれる
1987 東京理科大学卒業
1994 創形美術学校版画科卒業
1995 創形美術学校研究科版画課程修了

〈個展〉
1995 なびす画廊(銀座)
1996 なびす画廊(銀座)
   ガレリアラセン(国立)
1997 かねこ・あーとギャラリー(京橋)
1998 ギャラリー人(吉祥寺)
   ギャラリーアートワークス(三島)
1999 ギャラリーなつか(銀座)
2001 ART SPACE Life=passage(名刺ケースギャラリー)
   ギャラリー山口(京橋)
2002 OギャラリーUP・S(銀座) 「 降り積む秒、足裏を引く力 」
2003 ギャラリー現(銀座)「 Crossing─痺れた左手で右手を握る 」
2004 Space=Passage(銀座)「 不在の私・私の不在 」
2005 Gallery Bar kajima(銀座) 「 lines 」
2006 言水制作室,書肆アクセス,かげろう文庫(神保町・神田)
   「めくられるべくある頁」

〈主なグループ展〉
1994 日本版画協会展(東京都美術館/同95年)
1996 コレクターへのすすめ展(Oギャラリー/銀座 同97年、2001年)
   ウッジミニプリントビエンナーレ(ポーランド)
1997 昭和シェル石油現代美術賞展(東京国際フォーラム)
   現代日本美術展(東京都美術館、京都市美術館)
   マジョダネック国際アートトリエンナーレ(ポーランド)
   第2回アート公募(モリスギャラリー、SOKOギャラリー/東京 ギャラリー企画賞受賞)
2001 線/繊/線(Oギャラリー/銀座)
2003 アートジャム(ギャラリー山口/京橋)
2004 樋口朋之&利根川友理展(ガレリア・プント/池袋)
2007「線・記号・文字─〈本〉をめぐる試み」(埼玉県立近代美術館)

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by rojitohito | 2010-11-28 20:45 | 2010年終了イベント | Comments(0)

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